~これまでのお話~
中つ国(なかつくに:地上世界)で八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)との戦いを制したオオナムヂはオオクニヌシと改名し国造りをスタートしました。従者を連れ、御大之の岬(みほのみさき:美保の岬)を訪れた時、海のかなたからキラキラと輝く何者かがこちらに近づいてきました。
キラキラは物凄いスピードでこちらに近づいてきました。
あっという間にオオクニヌシの目の前にやってきたキラキラの正体は・・・
手のひらサイズの小さな男神でした。
ガガイモという果実の鞘を船とし、鳥の羽を身にまとっています。
(小ぃさっ!!!!)
と思いつつ、キラキラと輝く小さい神様を優しく手の平に乗せました。
「ふふふ。なんだかかわいいなぁ。」
とオオクニヌシがつぶやくと、キラキラした小さい神様は、ピョーンとジャンプして、、、
ガブリンチョ!!
オオクニヌシの鼻に噛みつきました。
「イタタタタ・・・」
オオクニヌシは、キラキラした小さい神様をそっと地面に置き、噛まれた鼻をさすりました。
「ああ、確かに今のは私がいけなかった・・・」
自分は見た目で判断して、このキラキラした小さい神様を軽んじたのではないかと即座に反省しました。
オオクニヌシは、ウサギだって、ネズミだって、ミミズだって、オケラだって、アメンボだって~、誰にでも平等に接するナイスガイなのです。
オオクニヌシは改めて丁寧に
「どちら様ですか?」
と訊ねましたが、キラキラした小さい神はだまったまま口を開きませんでした。
よう