~これまでのお話~
中つ国(なかつくに:地上世界)で八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われたオオナムヂは、根の国を訪れました。根の国では、スサノオに度重なる試練を与えられますが、それらを乗り越え大きく成長しました。そしてオオナムヂは、ついに正妻のスセリビメを連れ中つ国へ戻る日がやってきました。
スサノオは、オオナムヂとスセリビメを追いかけ、黄泉平坂(よもつひらさか:根の国と中つ国の境)まで行きましたが、すでに二人の姿は遠くなっていました。そして二人にはなむけの言葉をおくると、帰路につきました。
幾多の試練を乗り越え、また自身を出し抜いた二人のことを、スサノオはたくましく思っていました。
「フフフ、シコオ(イケてるヤツという意。オオナムヂのこと)め。アイツはきっと中つ国の立派な王になるだろう。」
黄泉平坂を下りながら屋敷に戻るスサノオは、これからの二人のことを想像し、笑みを浮かべていました。
そして、屋敷に戻ると・・・
「し、シコオめ~っ!!」
自ら柱を引き抜き、倒壊した屋敷を目の当たりにしたスサノオは、途方にくれました。そして、オオナムヂのことを苦々しく思ったのでした( ´艸`)
スサノオ、さよなら。
よう