~これまでのお話~
八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われ根の国に逃れたオオナムヂ。根の国でスセリビメと結婚しましたが、スセリビメの父・スサノオから試練を与え続けられます。 豪火の試練を乗り越えたオオナムヂを、スサノオは居間に招き入れました。
「シコオ、こっちへ来い」
居間でゴロリと横になったスサノオは、オオナムヂを呼び寄せました。オオナムヂが傍へ来ると・・・
「頭がかゆい。どうやらシラミがいるようだ。頭のシラミを取ってくれ」
と命じました。
オオナムヂはシラミを取るために、スサノオの頭に手を近づけ、髪をかき分けると・・・
ガサガサガサ・・・・
スサノオの頭の中を動いているのは、シラミでなく不気味なムカデでした。
「どうしたシコオ?はやくシラミを取ってくれ」
スサノオの試練(嫌がらせ)は、まだ続いていたのです。
スセリビメは、それに気づくとすぐに居間を出ていきました。
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「どうしたシコオ!!?早くしろっ!!」
躊躇しているオオナムヂにスサノオは声を荒げました。
「わかりました。今すぐに・・・」
そこへスセリビメが戻ってきました。そして、無言でオオナムヂに何かを手渡すと、目配せをしました。
スセリビメは、何を手渡したのでしょうか???
よう