~これまでのお話~
八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われたオオナムヂは、根の国に逃れました。根の国でスセリビメと結婚しましたが、スセリビメの父・スサノオから試練を与え続けられます。 スサオノは、鳴鏑の矢(なりかぶらのや)を草原に放ち、それをオオナムヂに取りに行かせ火を点けました。オオナムヂは絶体絶命のピンチをネズミに救われました。オオナムヂが死んでしまったと思ったスセリビメは葬儀の準備を進めていました。
オオナムヂが死んでしまったと思っているスセリビメは、悲しみに耐えながら葬儀の準備を進めていました。すると・・・
「おーい!!」
空耳でしょうか?誰かの声が聞こえます。
「おーい!!」
ん?空耳ではありません。確かに声が聞こえます。スセリビメは、声のするほうに目を向けました。
目を凝らしてよーく見ると・・・
焼け野原の向こうに豆粒のような人影が見えます。
「ま、まさかっ!?」
人影はどんどん近づいてきます。
もう間違いありません。オオナムヂです。スセリビメは、オオナムヂの方に向かって駆け出しました。
スサノオもオオナムヂの姿を見ると・・・
「な、なんてヤツ・・・」
と、感嘆の声をあげそうになりましたが、すぐに言葉を飲み込みました。ですが、オオナムヂが戻ってきたことを少しうれしく思っていました。
スセリビメは大喜びでオオナムヂに抱きつきました。ほんのひと時だけ再会を喜ぶと、オオナムヂは堂々とスサノオの前に立ちました。
よう