~これまでのお話~
八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われたオオナムヂはスサノオに助けを求め根の国に逃れました。根の国でスサノオの娘・スセリビメと結婚したオオナムヂは、スセリビメの父親・スサノオの嫌がらせを受け続けていました。
スサノオに『蛇の間』、『ムカデとハチの間』で眠るよう言われたオオナムヂでしたが、新妻・スセリビメの助けを借りその難を逃れました。しかし、スサノオの嫌がらせはまだ続きます。
ガサゴソガサゴソ
スサノオは何かを探し出しました。しばらくすると、
「あった、あった。」
スサノオは矢を手にしていました。スサノオが探していたのは『鳴鏑の矢(なりかぶらのや)という、放つと音が出る矢でした。
「シコオ、ちょっと来い。」
スサノオはそう言うと、オオナムヂを屋敷の外に連れ出しました。
そして野原の前に立つと、鳴鏑の矢を弓につがえると、
ビューン!!!
と勢いよく野原に放ちました。 矢はすぐさま見えなくなりました。
するとスサノオは言いました。
「さぁ、シコオ。鳴鏑の矢を探してオレのところに持ってこい!!」
オオナムヂは、
「え~っ!!」
と思いましたが、すぐに矢を探すべく野原に向かい駆け出しました。
よう