~これまでのお話~
嫉妬した兄達に命を狙われ続ける末弟・オオナムヂ。そこで、紀の國に逃れ木の神・大家毘古神(オオヤビコノカミ)に匿ってもらうことにしました。ところが、執念深い兄達はついにオオナムヂを見つけ出してしまいました。オオナムヂはオオヤビコのナビのもと、兄達から逃げました。
「くそっ!!」
「どこへ逃げやがった???」
逃げるオオナムヂを追いかけた兄達でしたが、オオナムヂを案内したのは木の神・オオヤビコです。オオヤビコにとって、この山は庭のようなもの。兄達はオオナムヂを見失ってしまいました。
兄達から逃れたオオナムヂに、オオヤビコは言いました。
「今回は逃げられましたが、ヤソガミ達はこれからもあなたの命を狙い続けるでしょう。もうこの山も安住の地とは言えません。」
オオナムヂは頷きながら聞いていました。
「そこで、根の国(ねのくに)に逃れてはいかがでしょうか?根の国には、オオナムヂ様のご先祖であるスサノオ様が住んでいらっしゃいます。きっと力を貸してくれることでしょう。」
根の国とは、死の世界のような国です。
素直なオオナムヂはオオヤビコの提案を受け入れ、根の国に逃れる決意をしました。
よう
【年内ラスト!!古事記講義のお知らせ】