~これまでのお話~
八上比売(ヤガミヒメ)が結婚相手に選んだのは末っ子のオオナムヂでした。嫉妬に狂った兄達は共謀し、オオナムヂの命を奪ってしまいまいた。
悪事を働く赤イノシシを捕らえるため、全身全霊をかけ受け止めたオオナムヂ。しかし、それは赤イノシシではなく、火で焼かれた大岩でした。オオナムヂは真っ黒に焼け焦げ死んでしまいました。
「やったぞ!!」
「我らの宿敵・オオナムヂは死んだ!!」
「ふん、しょせん荷物持ちさ!!」
「これでヤっちゃん(ヤガミヒメ)の目も覚めるだろう」
「ということは…ヤっちゃんはオレのモノに・・・」
「いや、オレだろ???」
「オレ、オレ、オレ!!」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
ザワザワザワザワザワザワ
恋に破れたという理由で末弟オオナムヂの命を奪ってしまった八十神(ヤソガミ)。
嫉妬や執着とは恐ろしいものです。すっかり視野も狭くなり、冷静な判断が出来なくなってしまったのでしょう。私たちも気を付けたいものですね。
しばらくすると・・・放ったらかしにされている焼け焦げたオオナムヂのもとへ、何者かが近づいてきました。
「嗚呼、オオナムヂ。なんと無残な姿に・・・私が助けてあげますからね。」
いったい誰でしょうか???
よう
【古事記講義のお知らせ】
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