178の白うさぎ③
オオクニヌシ・ブラザーズがプロポーズの旅に出たころ、隠岐島(おきのしま)に住む白うさぎは、サメをだまし一列に並べ「サメの渡橋」を完成しました。そして憧れの対岸・気多(けた)の岬を目指し、ピョンピョンと渡っていきます。いよいよ到着…というその寸前に、サメを騙したと口を滑らせたため、最後のサメにガブリンチョと嚙みつかれてしまいました。。。
ガブリンチョ!!
「この嘘つきうさぎめっ!!」
サメは怒り、白うさぎの皮を剝いでしまいました。
「命は助けてやろう。本当なら喰ってしまうところだぞ!!」
怒ったサメ達は波しぶきを上げ、バラバラと去っていきました。
白うさぎは、皮を剥され赤うさぎになってしまいました。
「うう・・・痛いよぅ。あと少しというところだったのに。なんでオイラ、口を滑らしちゃったんだろう・・・痛い、痛い・・・誰か助けてぇ・・・」
・
・
・
・
・
「ワッショイ、ワッショイ!!」
「マッブい、マッブい!!」
「ワンレン、ワンレン!!」
「ボディコン、ボディコン!!」
ん?元・白うさぎが耳を澄ますと、遠くから大勢の声が聞こえてきます。そして少しずつ、その声は大きくなってきました。
「ワッショイ、ワッショイ!!」
「マッブい、マッブい!!」
「ワンレン、ワンレン!!」
「ボディコン、ボディコン!!」
その声はどんどん大きくなります。
「誰か来たぞ。助かった!!」
元・白うさぎは、力を振り絞り立ち上がると大声で叫びました。
「助けてくださーい!!ケガをしてるんです~」
そして、いよいよ声の主たちが近づいてきました。
「ワッショイ、ワッショイ!!」
「マッブい、マッブい!!」
「ワンレン、ワンレン!!」
「ボディコン、ボディコン!!」
声の主たちは、八神比売(ヤガミヒメ)にプロポーズに向かう八十神(ヤソガミ:オオクニヌシの兄達)でした。
よう