オオクニヌシ・ブラザーズがプロポーズの旅に出かけたころ、隠岐島(おきのしま)に住む白うさぎはサメ達をだまし、サメの渡橋を完成させました。そして、念願だった気多(けた)の岬を目指し、ピョンピョンと渡り始めました。
「1、2、3、4・・・」
「38、39、40、41・・・」
白うさぎはサメの背中を飛び跳ねながら、大声で数を数えました。
向こう岸が近づくたびに、胸が高鳴ります。
(嗚呼、もう少しだ!もう少しだ!!)
「175、176、177、178・・・」
だんだん数を数えるのも上の空になってきました。
「おい!うさぎ!!聞こえないぞ!!ちゃんと数えろ!!」
コワモテのサメが怒鳴りました。
そして、あと少しで到着という時に、白うさぎの気は完全に緩んでしまいました。
(よし!よし!やったぞ♪)
「おバカなサメ君達!!君達の数を数えるなんてウソさ。僕はこっちの岸に渡りたかっただけさ。渡橋になってくれてありがとう、ご苦労さーん♪」
「な・ん・だ・とっ!!」
ガブリンチョ!!
「ぎゃ~す!!!!!」
白うさぎの悲鳴が海に響きました・・・
よう