~これまでのお話~
高天原(たかまのはら:天界)を追放されたスサノオは、中つ国(なかつくに:地上)に降り立ちました。そして出雲の鳥髪(とりかみ)というところで、ヤマタノオロチに苦しめられている老夫婦とその娘に出会いました。スサノオはオロチ退治を請け負うことにしました。
スサノオは霊力を使い娘・櫛名田比売(クシナダヒメ)を『櫛』に変え自身の髪に刺しました。そして、父・足名椎(アシナヅチ)と母・手名椎(テナヅチ)にアルコール度の強いお酒を造るよう命じました。
醸したお酒を8つの大きな樽になみなみと注ぎ、それを設置したあとでスサノオは身を隠し、オロチが現れるのを待ちました。
しばらくすると黒い雲がモクモクと沸き立ち、雷鳴が轟きました。そして地鳴りとともに8つの首を持つ、巨大なヤマタノオロチが現れました。
ずりずず ずりずず ずりずず・・・
スサノオを息を殺し、真剣な眼差しでその様子を見つめていました。
つづく
スサノオは戦いに挑む前にクシナダヒメを櫛に変え髪に刺しました。これはクシナダヒメの持つ「土地のエネルギー」を得る為です。一人でなく二人で戦いに向かったのです。
そして、今までのように力任せで戦うのでなく、「お酒を準備」しています。スサノオ、着実に成長中です!!
よう