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高天原会議4

~これまでのお話~~

 

美しく賑やかに発展した中つ国の統治を、高天原にいるアマテラスは息子のオシホミミに任せたいと考えました。そこで、中つ国へ使者としてアメノホヒを送りましたが、オオクニヌシに懐柔され中つ国に居ついてしまいました。次の使者としてアメノワカヒコが送られましたが、オオクニヌシは宴会を開き、ワカヒコはオオクニヌシにペースを握られてしまいました。ワカヒコはオオクニヌシの娘シタテルヒメと結婚し、中つ国の一員となってしまいました。

 

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ワカヒコが地上に向かってから、早8年の月日が経過しました。

 

高天原(たかまのはら:天界)のアマテラスは、オモイカネノカミに言いました。

 

「ねぇ、ワカヒコが中つ国に向かって、もう8年になるわよ。いったいどうなっているのかしら?」

 

ちなみに、最初に使者アメノホヒが送られてからは、11年の年月が経過していました。さすが神様、のんびりしていますね~。

 

ぎ、ぎくっ

 

ギクッとしたオモイカネノカミは答えました。

 

「い、いや、ちょうど次の作戦を考えているところだったのです。これから八百万の神々を集めて緊急会議をおこないます。」

 

「も~、本当に頼むわよ~」

 

そして、また八百万の神々が集まり、どうすれば良いか話し合いがもたれました。

 

しばらくして、意見をまとめたオモイカネノカミがアマテラスに言いました。

 

オモ「アマテラス様、次の使者が決まりました。ワカヒコの元へ、鳴女(ナキメ)を送りましょう。」

 

ナキメは鳥のキジです。

 

アマ「本当にそれで大丈夫なの~???」

 

オモ「大丈夫です!!絶対に大丈夫です!!」

 

アマ「・・・・」

 

アマテラスは冷ややかなオモイカネノカミに視線を送るのでした。

 

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よう

 

ワカヒコの野望

~これまでのお話~

 

美しく賑やかに発展した中つ国の統治を、高天原にいるアマテラスは息子のオシホミミに任せたいと考えました。そこで、中つ国へ使者としてアメノホヒを送りましたが、オオクニヌシに懐柔され中つ国に居ついてしまいました。次の使者としてアメノワカヒコが送られましたが、オオクニヌシは宴会を開き、ワカヒコはオオクニヌシにペースを握られてしまいました。そこへオオクニヌシの娘シタテルヒメが現れました。ワカヒコはシタテルヒメの美しさに心を奪われました。

 

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オオクニヌシに「シタテルヒメに申し分のない男」と評されたワカヒコ。

 

しかし、ワカヒコには高天原に置いてきた大切な家族がいます。

 

オオクニヌシの「高天原に家族はいるのですか?」という問いに、ワカヒコは今まさに答えようとしていました。

 

「私には、高天原に・・・」

 

「家族、家族・・・」

 

「家族なんていません。一人ものです!!」

 

(言ったぞ、言ってやったぞ…クハ~、クハ~)

 

それを聞いたオオクニヌシの表情がパッと明るくなりました。

 

「な、なんと!!そうでしたか~。いや~、ワカヒコ殿のような立派な男神が独り身とは。高天原の女神はいったい何をやっているんですかね~。」

 

「いやいや、私なんて全然モテないんですよ~」

 

ワカヒコは続けて言いました。

 

「ささ、お義父さん!!グラスが空いていますよ。私が注ぎましょう!!」

 

こうして高天原の代表として出雲にやってきたワカヒコでしたが、オオクニヌシを説得するどころか、シタテルヒメと結婚し、オオクニヌシファミリーの一員に加わってしまったのです。

 

そしてワカヒコはあることに気づきます。

 

「ん?まてよ???」

 

オオクニヌシの娘を娶ったのだから…うまくいけば、いずれオレはオオクニヌシの後継者になれる!!」

 

こうしてワカヒコは「中つ国の王になる」という野望を抱くようになったのでした。

 

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よう

シタテルヒメ登場、そして揺れる男心

~これまでのお話~

 

美しく賑やかに発展した中つ国の統治を、高天原にいるアマテラスは息子のオシホミミに任せたいと考えました。そこで、中つ国へ使者としてアメノホヒを送りましたが、オオクニヌシに懐柔され中つ国に居ついてしまいました。次の使者としてアメノワカヒコが送られましたが、オオクニヌシは宴会を開き、ワカヒコはオオクニヌシにペースを握られてしまいました。そこへオオクニヌシの娘シタテルヒメが現れました。

 

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オオクニヌシに呼ばれ、娘のシタテルヒメが宴会場にやってきました。

 

ワカヒコはシタテルヒメの姿を見て思いました。

 

「めっちゃタイプや~ん!!!」

 

その姿はあまりに美しく、ワカヒコは直視できませんでした。

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そんな気持ちは露知らず、ワカヒコの隣に座りお酒を注ぐシタテルヒメ。ワカヒコの心臓はバクバクし、爆発寸前でした。

 

(こ、こんなにマブい女神は高天原にはいない。すごいぜ、中つ国…)

 

すっかり落ち着きを失ったワカヒコは、お酒をガブガブ飲みました。

 

その様子を見ていたオオクニヌシは言いました。

 

「なぁ、ワカヒコ殿。ちょっとお尋ねしたいのだが・・・」

 

すっかり酔っぱらっていたワカヒコでしたが、その言葉で冷静さを少し取り戻しました。

 

(いかん、いかん、私は高天原の代表で来ているのだ。オオクニヌシのやつ、酒で酔わせて何か条件提示をしてくる腹積もりだな。そうはいかないぞ!!)

 

「なんでしょうか、オオクニヌシ殿。」

 

ワカヒコは警戒しながら、オオクニヌシの次の言葉を待ちました。

 

「いや、こうしてワカヒコ殿とシタテルヒメを見ていると、とてもお似合いだと思いましてね。ワカヒコ殿には高天原に家族がいるのですか?」

 

オオクニヌシは続けました。

 

「いやいや、失礼。ワカヒコ殿ほどの男神が未婚ってことはないか・・・。ワカヒコ殿ならシタテルヒメの婿殿として申し分ないと思ってしまいました。娘に幸せになってほしいという親心なんです。今の言葉は忘れてくだ・・・」

 

オオクニヌシ殿~っ!!」

 

ワカヒコは大声でオオクニヌシの言葉を遮りました。

 

「わ、私には!!」

 

 

「私には~っ!!」

 

 

「た、高天原に~っ」

 

 

「か、家族・・・」

 

「家族・・・」

 

さあ、勇気を出せ!!真実のみを口にするのだ!!

 

ワカヒコ、ワカヒコ~♪

 

 

よう

【サタデーコラム】べっぴんさんと宮司様のアドバイス

NHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」。僕はしっかりとは見ているわけではないのですが、妻が録画して見ているためちょいちょい目にすることがあります。

 

2/23(木)の放送(の冒頭部分)を見て、あることを思い出したので書いてみることにしました(しっかり見ていたわけではないので、多少内容が違ってもご容赦ください)。

 

 

 

~2/23(木) べっぴんさんより~

 

主人公のすみれが仲間たちと創業した子供服メーカー「キアリス」。年月は経過し事業は拡大、学生達の新規採用試験を実施する。不合格となった自信家の学生が「不採用の理由」の説明を求め、すみれの元を訪れる。

 

まず、すみれはこの学生に「あなたはこれからも就職活動を続けますか?」と問う。学生が「はい。」と答えると、今後のアドバイスになるようにと不採用の理由を話し始める。

 

すみれのアドバイスは、次のようなものだった。

 

①「縁」がなかった。今後、就職活動を続ける中で「縁」のある会社にきっと出会えるだろう。

 

②履歴書を見た第一印象で「文字が小さい」と感じた。文字は性格を表す。伸びやかな人は伸びやかな文字を書く。今後、履歴書を書く際は意識すると良いと思う。

 

 

この話を見ていて、僕にアドバイスをくれたある宮司様のお話と重なりました。

 

過去にマイクロバスを借り、神社ツアーを開催していました(ここ最近はお休みしています)。

 

日光の神社をお参りするツアーを企画した時のことです。とある宮司様にお力添えをいただけることになりました。

 

ツアーが近づいたある日、色々わけがあり事前に連絡が取れないまま宮司様に会いに行きました。この時「会えなくて当然」の心づもりだったので、事前に手紙をしたためておきました。

 

幸運なことにお会いして打合せを済ますことができ、その際に準備していた手紙を直接宮司様にお渡ししました。

 

その際の宮司様のお言葉・・・

 

「君の字は、小さすぎる。もっと紙から飛び出すくらいの勢いで書いたほうが良い。そのほうが運勢が良くなる。それと何かをやろうとすると、10人全ての人が賛同するなんてことはない。6~7割の賛成があれば充分過ぎると思ったほうが良い。とにかくやればいい。君がやっていることは良いことだ。どんどんやりなさい。そして、時にはハッタリも必要だ。」

 

そのようなことを教えていただきました。

 

この日を境に、僕は文字をデカデカと書くようになりました。名前を記入する機会があれば、これまたデカデカ書くようにしています。

 

実際のところ、文字に性格って出ますよね。

文字に性格や気持ちが引っ張られるということも多分にあるのでは?と思います。

 

文字を大きくするなんて、今日から出来る簡単なこと。気になった方は試してみてください。

 

(ああ、神社ツアーもやんなきゃな~)

 

 

よう

ワカヒコ、酒を飲む

~これまでのお話~

 

美しく賑やかに発展した中つ国の統治を、高天原にいるアマテラスは息子のオシホミミに任せたいと考えました。八百万の神々の話し合いの末、中つ国へアメノホヒを送りましたが、オオクニヌシに懐柔された挙句、中つ国に家庭を持ち居ついてしまいました。そこで、次の使者としてアメノワカヒコが送られましたが、オオクニヌシは宴会を開き、ワカヒコはオオクニヌシにペースを握られてしまいました。

 

 

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オオクニヌシに、中つ国(なかつくに:地上世界)の統治権高天原に譲るよう伝えにやってきたワカヒコ。

 

しかし、オオクニヌシはワカヒコの出鼻をくじくように歓迎の宴会を始めました。

 

すっかりオオクニヌシにペースを握られたワカヒコは、何も言い出せずにいました。

 

オオ「さぁさぁ、ワカヒコ殿。遠慮はいりません。じゃんじゃん飲んでください。」

 

ワカヒコはヤケ気味になり、ジョッキのお酒を一気に飲み干しました。

 

ぷはぁ~

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オオ「おお、イケますね!そうだ、私の娘にお酌をさせましょう。これこれ~、下照比売(したてるひめ)ちょっとこちらへ来なさい。」

 

オオクニヌシは、娘のシタテルヒメを呼びました。

 

「は~い、お父様。」

 

宴会場へ、オオクニヌシの娘・シタテルヒメが入ってきました。

 

その容姿は・・・

 

 

よう